
私は日本の大学を卒業後、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学という大学の修士課程に進学しました。
日本の大学を卒業するまでは、海外留学の経験もありませんでしたし、もちろん帰国子女でもありません💡
大学4年生の時に「通訳者になるために海外で通訳の勉強がしたい!」と思い立ち、急きょ就活をやめて大学院受験の準備を始めてから、
4年生の秋に英検1級、IELTS 7.0を取得、同じ年の冬に出願に必要だったiBTで102点を取ることができて、
結果的にオーストラリアのニューサウスウェールズ大学に合格しました。
第一志望のモントレー国際大学院に落ちた話はまた別の機会に書くとして・・・
今回は、 一般的に海外大学院の出願に必要とされるiBT100点を、留学経験なし・塾や学校なしで取る勉強方法についてシェアしたいと思います!
勉強に励むみなさんの何かのお役に立てれば幸いです!
当初の英語力

まず、iBTの勉強を本格的に始める前のわたしの英語力について、参考までにまとめておきます💡
本棚を漁っていたら当時の各試験のテスト結果が出てきました・・
TOEICについてはテスト結果が残っていなかったのですいません、うろ覚えです。
■ iBT:74点
■ TOEIC:700~750点くらいだったと思います
■ 英検:準1級
受験勉強始めるぞ!と思い立ってすぐに受験した時の全力のiBTが74点だったので、
「ここから100点目指すのかあ」と、少し自信がゆらいだのを覚えています・・😳
この半年後の翌年1月にiBT102点を取ったのですが、
ここからは、色々な勉強方法を試した中で一番効果があったと感じている「速音読」について紹介していきたいと思います!
すべての要はリーディングにあった

iBTの試験では、自分の得意なセクションだけで総合点を稼げば良いというものではなく、
リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング、どのセクションでも、一定程度の点数を取らないといけないと定めている大学が多いと思います。
私の場合、昔からリスニングが苦手で、iBTでもリスニングのセクションがいつも足を引っ張っていました。
たくさん聞いて、シャドーイングもして、英語を聞く「量と質」どちらも意識しながら勉強してみたのですが、リスニング力はどうしても思ったように伸びなくて。
どうしたらリスニング力が伸びるか分からず右往左往していたときに、たまたまネットで見つけた「速音読」をやり始めたことで、
「リーディング力」がさらに伸び、それに伴って、不思議とリスニング力も伸びていきました。
速音読をやるようになってからは、聞けなかった英語が聞けるようになりました。
「速音読」は、リーディング力とリスニング力を同時に鍛えられるだけでなく、
英語舌を作る練習にもなり、発音が良くなって、スピーキングのスコアアップも同時に期待できるので一石三鳥の勉強法です。
*ライティングのスコアアップについては、iBT112点を取った英語の猛者に聞いた「コツ」があるので、後半で紹介します💡
速音読のものすごい効果

速音読とは、ものすごい速さで文章を声に出して音読することを言います。
テレビでもよく見る齋藤孝さんの「速音読」という著書でも、
頭の回転が速くなる、記憶力が良くなる、読書のスピードが上がるなど、速音読の効果が紹介されているようですが、
英語で速音読をすることで、英語を聞いた時・読んだ時に文章を理解するスピードが格段に速くなり、
さらに、自分がマッハで音読する英語を聞くことで、ふだんのテストで流れる音源のスピードが遅く聞こえるようになって、
確実に英語が聞けるようになるので、リスニング力が飛躍的に伸びます。
さらに、文章を頭からお尻にむかって真っすぐ読んでいくので、
英語を英語として読んだまま聞いたまま理解することができるようになります。
✔ 英語を理解するスピードが上がる
✔ 音源が遅く聞こえてリスニング力がアップする
✔ 日本語に訳すことなく英語を英語のまま理解できるようになる
速音読のやり方

速音読の効果が分かったところで、さっそく「速音読のやり方」をシェアしたいと思います!
速音読するときの鉄則は、「理解しながら」マッハで読むこと。
なんだか意味が分からないまま、ただただ速音読していてもその効果は得られないので、そこだけ注意です💡
流れとしては・・・
①英文の意味を理解
↓②音源を聞きながら発音確認・音読
↓③速音読
ステップごとに分けてみていきましょう!
①まずは英文の意味を深く理解
英文の意味を理解できないまま繰り返し音読しても英語力は伸びないので、
速音読に使う英文は、まず理解することに時間をかけてください💡
iBTのリスニング(長文)の過去問や練習問題を使うのがおススメです!
例えば、iBTサンプル問題でネットで見つけたこの文章・・・
Employers use a range of different methods to recruit employees and employees use a range of different methods to look for work.
↑この例文だと少し簡単すぎるかもしれませんが、
例えば、この文章を頭から最後まで一気にさっと読んだだけで、
頭の中で日本語に訳さなくても意味が理解できればOKです。
もし、さらーっと読んで意味がすんっと入ってこなかった場合は、
どこでひっかっかったのか(単語が分からなかったのか、文法がイマイチ分からなったからなのか)を丁寧に分析して理解していくことが大切です。
例えば、employers という単語を見たときに、
「従業員だっけ?雇用主のほうだっけ?」と考えてしまったなら、employersの意味をまず正確に覚えることが第一ステップです💡
ちなみに「覚える」というのは、employersを見た瞬間に「雇用主」と分かる、
または、日本語に置き換えなくてもemployer という英単語を見て「雇用主」を瞬間にイメージできることをいいます。
■ 単語の暗記に便利なアプリ紹介
単語の記憶に便利なのが、「Quizlet」というフラッシュカードアプリ。
テーマごとに分けて何個でもフラッシュカードを作成することができます。
「テスト」機能を使えば、まるで学校の単語テストのような形式で(↓のように)自分が作ったフラッシュカードの中から単語をピックアップしてくれて、
単語を記憶できているかどうかを、楽しく確認することもできます!

さらに、Quizletでは他の人が作ったフラッシュカードも使えるんです!
自分で集めた単語だけだと限界がありますが、同じTOEFLや、はたまた違う英語試験の勉強をしている人のフラッシュカードを使わせてもらえば、
さらに多くの英単語を覚えることができます✨
完全無料で使えるので、ぜひ試してみてください♪

②音源を聞きながら発音確認・音読
単語の意味がすべて分かって、文章としても理解ができたら、さっそく音読をしていきます。
まず、ネイティブの音源を聞きながら、発音、イントネーション、強調されている単語、息継ぎするところまで全部確認してみてください。
発音のポイントや強調箇所などはメモを入れていくのも良いと思います!
すべて確認ができたら、
音源と自分の音読の声がピタッとシンクロするまで、音源に重ねて音読していきます。
もはやモノマネの感覚です。ネイティブのモノマネをしながら音読してみてください。
最初はきっと音源と自分の声が全く重ならないと思いますが、
何度もやるうちにピタッと、気持ちいいくらいに、音源の向こうのネイティブスピーカーと自分の声が合わさっていくようになります。
そうなったら、音読がめちゃめちゃ楽しくなります。
自分がネイティブになった気分を味わえて、「こうやってペラペラ喋れるようになりたいなあ」と、自然と勉強のモチベーションも上がります✨
シンクロ音読は、自分が納得できるまで何度も練習してみてください。
かなりの発音強化、リスニング力強化になります。
③速音読をする
正しい発音とイントネーションで音読できるようになったら、いよいよ速音読をしてみましょう!
速音読のルールは・・・
✔ 口も回らないくらいマッハで音読することと、
✔ 意味もマッハで同時に理解しながら音読すること
この2つだけです!
ここではキレイに読む必要も、正しく発音しきる必要もありません。
とにかく早く!ろれつが回ってなくても早く読むことが大事です。発音しきれてなくても大丈夫です。
なぜなら、ここで重要なのは「いかに早く文章を理解できるか」だからです。
ダダダー!っとマッハで音読しながら、それを読みながら聞きながら、そのスピードで英語を理解できることが重要です。
タイマーを使って、読み終わるまでの時間を計りながら音読すると、ゲーム感覚で速音読が楽しくできると思います。
「次は絶対1分切るぞ✊」というように、読むたびにスピードをどんどん上げていって、
これ以上は早く読めない!というところまで何度も速音読してみてください。
ネイティブの英語が驚くほど遅く聞こえる

速音読をした後に、もう一度音源を聞いてみてください。
音源のネイティブスピーカーの話すスピードが、驚くほど遅く聞こえると思います😳
しかも、英語の意味がよく分かる。
頭の中で「英語→日本語」と翻訳しなくても、英語を英語として聞いたまま理解できるようになっていると思います。
「ネイティブスピーカーの音源がまだ早く聞こえる😩」という人は、
速音読のスピードが遅いので、もっと早く読む練習を重ねてみてください。
「音源のスピードは遅く聞こえるようになったけど、意味がスッと理解できない😩」という人は、
最初の文章の理解の段階で、いまいち単語・文法・全体の文章の意味を理解しきれていないか、
速音読のときに「意味を分かろうと意識しながら」読めていないからかもしれません。
①の意味の理解と、②の音読は、時間はかかりますが、丁寧にやってみてください。
必ず効果を実感できると思います。
速音読で「英語力」は本当に伸びるのか?

速音読では、①意味を理解して②発音を確認して③速音読する、というステップで練習をするので、
速音読する頃には文章の内容もなんとなく覚えてしまっていて、
音源を聞きなおした時に、意味がすんなり理解できるようになるのはそりゃ当たり前だ、英語力が伸びているわけじゃないんじゃない?と、
思う人もいると思います💡
わたしも速音読を始めた時は、正直、半信半疑でした。
速音読に使った文章は、もちろん「内容を覚えてしまうから英語が聞えるようになる」というのもあるのですが、
内容を覚えていくとき、同時に、私たちの頭の中には
その内容を「英語でどう表現するか」という、英語の組み立て方や単語の使い方まで一緒に記憶されていきます。
さらに、
その覚えた内容を英語で聞いた時に「どう聞こえるか」という、英語の耳感覚も一緒に覚えていくことができるんです。
英語はどこまでいっても「ことば」です。
トピックが違えども、それを説明するときに使う「言葉」にはいつも共通点があります。
一つの文章を掘り下げて理解しきることで、英語ならではの表現の仕方が分かってくるようになります。
浅く広く英語に触れることも大事ですが、100%理解できる英文を増やしていくことで、「瞬時に理解できる英語」と「自ら使える英語」が増えていきます。
【おまけ】iBTのライティングを伸ばすコツ

最後に、ライティングのコツについて紹介します。
コツというか考え方と言った方が良いかもしれません・・💡
私はこれを大学時代に出会ったiBT112点のツワモノから聞いてから、
一気にライティングで点数を伸ばすことができました。
それは、
「ライティングは制限時間ギリギリの30分をかけて書くものじゃない」ということ。
最初聞いたときは、「え? 」ってなりました、私も。
iBTで112点取ったその方は、「ライティングは20分で終わらせて、後は見直しをする」そうです。
それまで、ライティングは「30分じゃ足りないけど、どうにか間に合わせるもの」だと思っていた私にとっては目から鱗でした。
不思議なことに、「ライティングは20分で書きあげることができる」ということを知ったことで、
実際に20~25分で書き上げることができるようになったんです😳
自分が無意識にセットしていた「当たりまえ」が覆されてカタが外れた感覚でしょうか。
20分で書きあげることが当たり前だという思考に切り替わった途端、できる気がしてきて、
その意識でライティングの練習をしたら本当に20分ちょっとで書けるようになりました。
余った5~10分を文法や構成の見直しに使うことで、ミスも減って、ライティングのスコアがぐんと上がりました。
ライティングでお悩みの人はぜひ、「ライティングは20分で書き終えて、10分で見直しをするもの」という意識に切り替えてみてください!
自分の中の「常識」が変わるだけで、驚くほどライティングのスピードが上がると思います。
まとめ

今回は、一般的に海外大学院の出願に必要とされる「iBT100点」を取るための勉強方法を紹介しました。
速音読は、私がiBT102点を取った当時、一番効果的だったと感じている英語の勉強法です💡
読む力を強化できるだけでなく、リスニング力の底上げ、発音強化まで期待できる速音読。
スコアに伸び悩んでいる人や、勉強の仕方が分からなくなってしまったという人は、ぜひ、1~2日に1つ、iBTの読解問題の文書をピックアップして、
徹底的に理解し、シンクロ音読し、速音読の練習をするというのを重ねてみてください!
1カ月も続ければその効果が感じられるようになるはずです✨
本記事を読んでくださった皆さんが一人残らず、目指す大学に進学できますように!
以上、Yocolomboでした!